2025年12月6日(日本時間)の午後7時に更新しています。
現在、インド洋で発生したサイクロン「ディトワ (Ditwah)」に伴う記録的豪雨により、スリランカ各地で大規模な洪水と地滑りが発生しています。
さつきディトワはすでにスリランカを離れてインド洋北部へ抜けましたが、各地では今なお救助・復旧活動が続けられています。(現在は以下よりも更に上にいます。)


現地当局の発表によれば、少なくとも 193名が死亡し、220名以上の行方不明者が出ている状況です。
住宅への被害も甚大で、2万棟以上の家屋が倒壊・浸水し、約12万人が学校などに設けられた避難所での生活を余儀なくされています。



こうした深刻な被害を受けつつも、現在スリランカ政府は「観光客にとって安全な状態を維持している」と強調しており、主要インフラの復旧に全力を挙げています。
本記事では、現在のスリランカの状況や日本からの渡航可否、地域ごとの被害状況と旅行への影響、交通インフラの復旧状況など、最新情報を詳しく解説します。
最初に結論から申し上げると道路も観光地もほぼ復旧して営業しています。唯一紅茶列車だけが復旧の目処がたたず半年ほどの期間を要すると言う状況です。




併せて、安全かつ快適にスリランカ旅行を楽しむためのポイントとして、現地のタクシーチャーターサービスの活用方法もご紹介します。
現在のスリランカの状況
被災した地域ではいまなお救助やインフラ復旧作業が続けられており、一部の低地では洪水水位が依然として上昇している箇所もあります。



しかし、豪雨発生から数日が経過した11月29日頃から、首都圏など多くの地域では雨が小康状態となっています。
北部ではサイクロンの残留影響により局地的に断続的な雨が続いているものの、旅行者が訪れることの多い中部〜南部の主要観光エリアでは現在ほとんど雨は降っていません。


実際、この24時間でキャンディ周辺に少し雨が降った程度で、その他の観光地は概ね小雨か雨が止んだ状態となっています。最新の雨雲レーダーを確認しても、12月6日時点ではスリランカ全域で雨雲は消散しています。
一方、豪雨の影響で各地の河川や貯水池が氾濫し、国内の約3割にあたる地域で停電が発生しました。とりわけ首都コロンボを流れるケラニ川は29日夜に堤防を超えて氾濫し、周辺の低地に住む住民数百人に避難命令が出されています。
ただ、避難対象となったのはケラニ川沿いの一部低地のみで、首都コロンボ市内の主要機能は概ね正常に維持されています。



幸いスリランカは例年12月が乾季にあたるため、今後は概ね晴れ時々曇り、一時的なにわか雨が降る程度の天候が見込まれています。



西海岸や南部沿岸部では今後2週間ほど比較的乾燥して暖かい天気が続く予報で、雷雨はあっても局地的・短時間に限られる見通しです。洪水も徐々に引いており、現在の予報では新たな大雨の恐れは小さい状況です。
日本からのスリランカ渡航は可能か?
結論から言えば、スリランカへの旅行自体は可能です。 サイクロンによる影響で一部地域では道路の通行制限や観光施設の一時閉鎖が発生していました。しかし、現在はほとんど正常に道路も観光地も営業しています。
現地政府は状況が現在よりも深刻だった11月28日時点でも「スリランカは引き続き旅行者にとって安全な旅行先である」と声明を発表しており、事態を慎重に監視しつつ観光産業への影響を最小限に抑える努力が続けられています。
実際、主要な観光地・ホテル・交通サービスは概ね通常通り運営されており、旅行者が利用できる状態です。ただし紅茶列車に関しては当面運休となっています。
昨日まではキャンディからヌワラエリアの区間が走行不能でしたが、現在は若干の迂回経路にはなりますが同区間も走行可能になっています。



現在道路状況は大きく改善して、ほとんどの道で開通して走行可能となっています!


ちなみに観光名所についてはランカミーさんがまとめた以下の図が参考になります。



紅茶列車以外はほぼ影響なく旅行ができそうな状況ですね!


地域ごとの被害状況と旅行への影響
サイクロン「ディトワ」の影響はスリランカ国内でも地域によって濃淡があります。以下、主なエリア別に現在の状況と旅行者への影響・アドバイスをまとめました。


西部・南部沿岸エリア(コロンボ、ゴールなど)
首都コロンボを含む西海岸および南部沿岸では、一部低地で深刻な洪水が発生しました。特にコロンボ市郊外ではケラニ川氾濫による浸水が起こり、ゴールなど南部の沿岸町でも冠水の報告があります。
また、豪雨により幹線道路が一時水没し、バンダラナイケ国際空港(CMB)発着の複数便が他空港へ迂回する措置も取られました。



空港機能自体もすでに平常に戻っています!道路も洪水の引き際とともに主要区間は通行可能になっています。
短期的な見通し: 11月末までに降雨は多くの地域でほぼ収束しました。この西海岸・南海岸エリアは12月が乾季にあたるため、今後は晴れまたは時々曇りで、一時的な通り雨がある程度と見込まれています。予報では向こう2週間は比較的乾燥して暖かい天気が続く見通しです。洪水も徐々に引いており、新たな大雨は予測されていません。
旅行アドバイス: コロンボ市内やゴール要塞といった主要観光スポットは現在も通常通り見学可能です。冠水した地域では順次警報が解除され始めていますが、低地の住宅街など浸水被害の大きかった場所では引き続き注意が必要です。空港とコロンボ市内を結ぶ一般道路は一時水没しましたが、有料高速道路経由での空港アクセスが可能ですので、渡航者は冠水箇所を避け高速道路を利用することをおすすめします。現時点で政府から一般旅行者向けの渡航禁止は出ていません。
中部高地エリア(キャンディ、ヌワラエリヤ、エッラなど)
キャンディやヌワラエリヤ、エッラといった中央高地の山岳地域では、24時間で200mmを超える記録的豪雨に見舞われ、山腹崩壊(地滑り)や土砂災害が多数発生しました。
このエリアが今回のサイクロンで最も大きな被害を受けた地域の一つです。キャンディ県、ヌワラエリヤ県、バドゥッラ県など各地で地滑りにより道路が寸断され、死傷者も報告されています。
特に山間部を結ぶ道路は土砂や落石に塞がれ、キャンディ~エッラ間など一部鉄道路線も運行停止に追い込まれました。





たださきほどお伝えしたとおり、現在ではこの区間も道路は復旧しています!



あとは紅茶列車だけですが、これは被害が甚大で5ヶ月から6ヶ月ほどかかるかもしれません。


文化三角地帯エリア(シギリヤ、ポロンナルワ、アヌラーダプラ)
スリランカ中北部の平野部(いわゆる「文化三角地帯」)でも場所によって深刻な洪水が発生しました。ポロンナルワ県やアヌラーダプラ県では河川や貯水池が氾濫し、一部地域では橋梁が流出して住民や旅行者が孤立する事態も起きています。
実際、ポロンナルワの橋では取り残された人々が空路で救助され、アヌラーダプラでは観光客を含むグループが救出を待つ状況が報じられました。世界遺産シギリヤ周辺の低地や田園地域でも冠水が発生し、一部遺跡エリアが水没しています。
11月末時点で洪水水位は徐々に下がりつつありますが、地方の二次道路などでは依然として冠水が残る箇所があります。孤立した地域への救助活動や支援物資の輸送も引き続き行われています。
旅行者が巻き込まれたケースでは、アヌラーダプラで観光客を含むグループが無事救出されました。主要都市間の幹線道路は通行可能になりつつありますが、村落部の道路の一部は通行止めが続いている所がありました。



現在は基本的にはシーギリヤ地域は開通しており、シーギリヤロックも登れるみたいです!
短期的な見通し: この北中部の平野エリアは中間的な気候帯で、モンスーン(北東季節風)の影響が残っています。12月初旬にかけては特に午後を中心に散発的なにわか雨が見込まれます。モンスーンの「尾」にあたる雨雲が今後数週間は局地的な雨をもたらす可能性があります。ただ、ディトワ通過後は極端な豪雨は予想されておらず、短時間の強いスコールの後すぐ晴れ間が戻るといった典型的なモンスーン性の降雨パターンになる見込みです。気温は日中28〜30℃前後と暖かく推移し、12月中旬以降はモンスーンの影響が弱まって乾燥傾向が強まるでしょう。にわか雨の合間には青空も広がる見通しです。
旅行アドバイス: このエリアに滞在する際は、引き続き現地の気象警報を確認してください。散発的とはいえ雷雨が続く場合、河川や貯水池周辺では鉄砲水の危険があるため注意が必要です。防災当局による洪水警報(例えばマハウェリ川やカラオヤ川の水位警戒情報など)には従うようにしましょう。また雷雨時には落雷の恐れもあるため、大雨の際のシギリヤ・ロック登頂は控え、午前中の安定した時間帯に訪問することを推奨します。主要な文化遺産であるシギリヤ岩要塞やダンブッラ石窟寺院は現在も開館中ですが、周辺のアクセス道路が一部損傷している可能性があるため事前に確認すると安心です。洪水後は蚊が発生しやすくなっていますので、虫除けスプレーなど蚊対策も忘れずに行ってください。
南部・南東部エリア(ヤーラ国立公園、ハンバントタ、カタラガマなど)
南東部のヤーラ国立公園周辺では、サイクロンによる激しい雨と強風が観測されました。一部の園内インフラやアクセス道路が浸水・損壊し、サイクロン通過中はヤーラ国立公園(ブロック1〜5)が安全確保のため全面閉鎖となりました。



しかし、現状ヤーラも主要エリアは開園しており旅行にまったく支障は出ていない状況です!


隣接するクマナ国立公園(東部沿岸)など他の野生動物保護区も一時閉園しています。沿岸低地では場所によって冠水が発生しましたが、ハンバントタ周辺は地形が平坦なこともあり水が比較的早く引いたようです。
現在の状況: 11月30日までに南端部の降雨はかなり弱まりました。ヤーラ国立公園では主要エリアは営業を再開しています。ウダワラウェは全面的に営業開始となっています。
短期的な見通し: 南部・南東部は北東モンスーンの終盤にあたり、今後は天候の改善が期待されています。予報では今後2週間、概ね乾燥して暑い日が続き、ときおり局地的なにわか雨が降る程度とされています。例年12月はヤーラでのサファリ適期であり、雨が止むことで水場周辺に動物が集まりやすくなる季節です。現在の予報でも新たな大きな擾乱(低気圧等)は示唆されておらず、晴れ間が多く時折通り雨といった典型的な天候になる見込みです。なお北東モンスーンの名残で南東部に一時的なにわか雨が及ぶ場合もありますが、その際も短時間で雨脚は収まるでしょう。総降水量も11月に比べれば12月は大幅に減る傾向にあります。気温は日中約30℃、夜間は24℃前後と平年並みです。
ただ、この山岳エリアを走る名物の「紅茶列車」(キャンディ~エッラ間の鉄道)は復旧に約半年要する見通しと報じられています。
まとめ
サイクロン「ディトワ」はスリランカ各地に甚大な被害をもたらしましたが、現在サイクロン本体は島を通過して遠ざかり、最悪の時期は峠を越えた状況です。
スリランカ政府は「観光客にとって安全な状態を維持している」と宣言しており、被害を受けた道路もほぼ復旧しています。実際、多くの観光地や主要道路はすでに通常どおり利用可能となってきており、旅行は十分可能です。
紅茶列車だけが運休中ですが車の車窓からの形式でも十分紅茶畑の景色は楽しめるので、全力でスリランカを楽しめる状態が整ってきています!







