ジャニーズの人気グループSnow Manの目黒蓮さんが出演するKIRIN『午後の紅茶 おいしい無糖』新CM「紅茶鉄道に乗って」篇が、2024年4月より放映されています。
今回のCMの舞台は“紅茶の聖地”とも呼ばれるスリランカ。
さつき目黒蓮さんがスリランカの高原地帯を走る紅茶鉄道に乗り、広大な茶畑に囲まれた美しい景色や現地の人々との触れ合いを体験しながら、『午後の紅茶』の故郷の一つであるスリランカを旅する内容になっています。
本記事では、新CMに登場するスリランカの風景やロケ地について、CMの場面ごとに詳しく解説します。また、午後の紅茶に使用されているスリランカ産の茶葉（例えばウバやディンブラ、ヌワラエリヤなど）の種類と特徴についても、公式情報に基づいてご紹介します。
目黒蓮さんファンの方はもちろん、紅茶好きの方にもスリランカの魅力と『午後の紅茶』のこだわりを感じていただける内容です。
スリランカ中央高地を走る紅茶鉄道の旅
CM冒頭では、目黒蓮さんがスリランカのとある駅で紅茶列車に乗り込むシーンが描かれます。
撮影に使われたのはスリランカ国鉄メインラインのタラワケレ駅（Talawakele Railway Station）で、映像中に駅名標も映り確認できます。
ラクシャンタラワケレ駅は首都コロンボから高原リゾート地へ向かう紅茶産地ルート上にあり、周囲は茶畑に囲まれています。
19世紀、英国統治時代に茶の輸送のために山岳地帯に敷かれたこの鉄道は、車窓いっぱいに広がる茶畑の絶景から「紅茶鉄道」とも呼ばれています。以下はCMの1シーンですが、紅茶畑が絨毯のようになっていますね。
実際、キャンディから高原地帯へ登る区間では線路沿いに紅茶畑が連なり、乗客は緑のじゅうたんのような景色を楽しめます。目黒蓮さんが乗車シーンを撮影したタラワケレ駅周辺も、代表的なセイロン紅茶産地ディンブラ地区に属し、列車からディンブラの茶園風景を望むことができます。
ラクシャン紅茶鉄道の車内では、目黒蓮さんは3等車に乗り込み、現地の乗客たちと交流します。スリランカの列車には1等・2等・3等の座席クラスがありますが、3等車は木製の長椅子で開放的な雰囲気が特徴です。
1等車のように窓が閉まってクーラーが効いている車両ではなく、3等車なら窓を全開にして風を感じながら絶景を満喫できますし、地元の方々との温かな触れ合いも生まれます。
CM中でも、慣れない土地で戸惑う目黒さんに地元の男性が親切に声をかけて列車を案内してくれるシーンから始まり、席を共にした子供から「もっと景色がよく見える場所があるよ」と教えてもらう場面など、スリランカの人々のフレンドリーさが描かれています。
実際にスリランカを旅した人々からも「皆がニコニコと親切に接してくれた」という声が多く、目黒さんもそんな現地の優しさに触れながら旅を楽しんでいる様子でした。
世界的絶景スポット！エッラのナインアーチブリッジ
エッラ郊外の「ナインアーチブリッジ」をゆく紅茶列車。
CMの中盤では、スリランカ屈指の絶景スポットであるナインアーチブリッジ（Nine Arches Bridge）の光景が登場します。
9連のアーチを持つレンガ造りの大橋を青い車体の紅茶列車がゆっくりと走り抜けていきます。ナインアーチブリッジは標高1,000m級の高原リゾート地エッラ（Ella）の郊外にあり、SNSや旅行雑誌でもおなじみのフォトジェニックな観光名所です。
周囲はうっそうとした緑に囲まれ、橋の下にも一面に茶畑が広がっていて、その風景美は「世界で一番美しい鉄道風景」とも称されます。橋の高さ約25mのアーチの下を歩いたり、線路上で列車と一緒に写真を撮ったりと、訪れた旅行者は思い思いに絶景を楽しみます。
ラクシャンエッラの町からナインアーチブリッジへは車や徒歩で気軽に行けるため、最近では世界中の観光客が押し寄せる人気スポットとなりました。
列車の本数は1〜2時間に1本程度で時間通り来ないこともありますが、たとえ列車が来なくても橋そのものと周囲の景色だけで十分楽しめるでしょう。CMでは幸運にも紅茶列車が橋を渡るタイミングが映され、目黒蓮さんが車窓から顔を出してその雄大な景色に見入る様子が描かれています。
さつき初めて目にする壮大な茶畑と雄大な自然のパノラマに、目黒さんも思わず笑みがこぼれていました。スリランカの豊かな自然と、そこに溶け込む鉄道の風景が、このCMのハイライトシーンの一つとなっています。
ヌワラエリヤの茶畑とペドロ茶園での茶摘み体験
紅茶列車の旅の後半、CMでは高原の茶畑でお茶摘みをする人々の姿も描かれています。
スリランカ中央高地にはなだらかな丘陵にびっしりと茶の木が植えられ、カラフルなサリー姿の女性たちが一芯二葉（新芽と二枚の若葉）を丁寧に手摘みする光景が広がります。
目黒蓮さんが乗る列車が茶園脇を通過すると、茶摘み中の女性たちが手を止めて優しく手を振ってくれるシーンもあり、彼も笑顔でそれに応えます。このやり取りから、スリランカ紅茶が人の手によって大切に収穫されていること、そして現地の人々の温かさが伝わってきます。
実はこの茶摘みシーンは、CM本編というよりメイキング映像（Behind The Scenes）で詳しく紹介されています。
さつき目黒蓮さんはスリランカ中部の紅茶名産地ヌワラエリヤ郊外にあるペドロ茶園（Pedro Tea Estate）を訪れ、茶畑で茶摘みを見学したり紅茶工場で試飲を体験しました。
ペドロ茶園はヌワラエリヤの町から最も近い紅茶工場見学スポットで、高原特有の涼しい気候の中、高品質な紅茶を生産しています。実際に目黒さんも茶葉を摘んでみて、「一つ一つ手作業で摘まれていてすごかった。これを知ってからは午後の紅茶を飲むときに、きっとこの丁寧な手摘みのことを思い出すと思います」と感想を語っています。
ラクシャン機械ではなく人の手で摘まれるからこそ生まれる繊細な香り・味わいに、彼も驚きと感動を覚えたようです。
ペドロ茶園は日本との繋がりも深く、キリンの午後の紅茶にもこの茶園の茶葉が使用されています。
そのため現地の紅茶工場見学コースには、なんと日本の「午後の紅茶」のパネルや製品展示が設置されています。スリランカ産の茶葉を使った日本の紅茶飲料が紹介されており、ペドロ茶園が『午後の紅茶』の“故郷”の一つであることを物語っています。
目黒蓮さんがスリランカを旅するCMは単なる観光紹介ではなく、午後の紅茶の原点であるスリランカの紅茶作りへのリスペクトが込められているのです。
午後の紅茶に使われるスリランカ産茶葉の種類と特徴
『午後の紅茶』シリーズは、日本でも長く愛されている紅茶飲料ですが、その茶葉の多くをスリランカから輸入しています。実際、日本の紅茶葉輸入量の約50%はスリランカ産ですが、そのうち約24%もの茶葉が『午後の紅茶』製品に使用されているといいます。
スリランカ紅茶（セイロンティー）は世界有数の品質を誇り、すべて手摘みで収穫されていることも特長です（『午後の紅茶』に使用されているスリランカ産茶葉もすべて人手により摘まれています）。
では具体的に、『午後の紅茶』にはどんなスリランカ茶葉が使われているのでしょうか？主要な産地ごとの特徴を見てみましょう。
ディンブラ: スリランカ中央高地の代表的産地の一つで、「セイロン紅茶の女王」と称されます。1〜2月の乾季に吹く季節風のもとで育つ茶葉はバラを思わせる華やかな香りと力強い渋みを併せ持ち、最高品質と評されます。キリン『午後の紅茶 ストレートティー』ではディンブラ茶葉が全体の20%使用されており、その華やかな香りがストレートティーの味を引き立てています。
キャンディ: スリランカで最も歴史のある紅茶産地で、標高が低いロウグロウン（低地産）に分類されます。渋みのもととなるタンニン含有量が少なく、ふわりと柔らかな軽い味わいが特徴です。クセが少ないのでアイスティーにも向いており、ミルクティーにしても紅茶の香りを損ねません。実際『午後の紅茶 ミルクティー』にはキャンディ茶葉が全茶葉の20%使われ、ミルクに負けないコクと香りを演出しています。
ヌワラエリヤ: スリランカ最高地（標高1800m前後）の高地産地で、朝晩の寒暖差が大きい気候です。その環境で育つ茶葉はキリッとした特有の渋みを持ち、フラワリーでフルーティーな香りが際立ちます。紅茶ファンの中でも「シャンパンティー」と呼ばれるほど気品ある風味で、ストレートでも爽やか。キリン『午後の紅茶 レモンティー』では、このヌワラエリヤ産の茶葉が15%ブレンドされ、紅茶の華やかな香りがレモンの甘酸っぱさとマッチしています。
ウバ: ヌワラエリヤと並ぶ高地産地で、世界三大紅茶にも数えられる有名産地です。7〜8月の季節風が吹く時期に収穫されるウバ紅茶は、ほかにはない爽やかな果実のような香りと力強い渋みが特長です。ミルクを入れると独特の香気が引き立つため、ウバはミルクティーに最適とも言われます。過去にキリンから発売された無糖ストレートティーでも、ウバ茶葉がディンブラやキャンディとブレンドされて使用された例があります。現在市販の『午後の紅茶 おいしい無糖』ではインド産のダージリンも加えたブレンドになっていますが、スリランカ産茶葉も10%以上使用されており、紅茶の本場セイロンの風味がしっかり活かされています。
以上のように、『午後の紅茶』はスリランカ各地域の茶葉（セイロンティー）を巧みにブレンドして作られています。スリランカは小さな島国ながら標高差に富み、地域ごとに紅茶の個性も様々です。
例えば、華やかな香りと強い渋みのディンブラ、渋みが少なくすっきりとしたキャンディ、爽やかな香りのウバ、芳醇なヌワラエリヤといった具合に、それぞれ特徴が異なります。
さつきキリンの紅茶開発担当者も「作りたい味や香りに合わせて産地ごとの茶葉を選べるスリランカは、『午後の紅茶』にぴったりの茶葉産地」と語っています。
また、スリランカ産茶葉はレインフォレスト・アライアンス認証の取得支援なども行われており、サステナビリティの面でもキリンは産地と協働しています。
日頃何気なく飲んでいるペットボトル紅茶も、こうしたスリランカでの手摘みの努力や自然環境、茶葉の個性が詰まっていると思うと、一層味わい深く感じられますね。
おわりに：スリランカの風景と紅茶がつなぐ物語
今回の『午後の紅茶』新CM「紅茶鉄道に乗って」篇は、目黒蓮さんの爽やかな旅人ぶりとともに、スリランカの紅茶文化の魅力を存分に伝えてくれました。
青い空と緑の茶畑、歴史ある列車と笑顔の現地の人々――その一つ一つのシーンが、『午後の紅茶』という身近な飲み物のルーツを物語っています。スリランカの紅茶畑で育まれた茶葉が日本まで旅をし、美味しい紅茶となって私たちの午後に癒やしを届けてくれる…まさに紅茶がつないだご縁です。
目黒蓮さんファンの方も、このCMをきっかけに是非スリランカ紅茶に思いを馳せてみてはいかがでしょうか？そして紅茶ファンの方は、“聖地”スリランカへの旅を夢見ながら、『午後の紅茶』を一口飲めば、いつもの紅茶がより一層おいしく感じられるかもしれません。
