スリランカの商都・コロンボは、歴史的遺産と現代的な都市が融合した活気あふれる街です。
インド洋に面した美しい夕陽やカラフルな寺院、エキゾチックなマーケット、さらに南アジア随一の高さを誇るタワーまで、実は「コロンボ観光」では見どころが盛りだくさんです。

インスタグラムで映えるスポット巡りから、仏教や植民地時代の文化・歴史探訪、そして極上のリゾート&アーユルヴェーダ体験まで、コロンボは様々な楽しみ方ができます。
コロンボは単なる経由地と思われがちですが、実際にはおすすめ観光スポットが数多く存在し、日本人旅行者にも魅力的な目的地です。本記事では、「コロンボ 観光」に関するあらゆる情報を網羅し、人気スポットのランキングや各旅行者タイプに合わせた見どころを徹底解説します。
外務省や米国国務省の最新渡航情報にも触れ、安全面や実用情報もカバーします。初めてコロンボを訪れる方も、リピーターの方も、本記事を読めば安心して観光プランを練ることができるでしょう。
それでは、写真映え抜群の名所から歴史感じるスポット、リラクゼーション満喫の体験まで、コロンボ観光の魅力をたっぷりとご紹介します!
コロンボ観光スポット人気ランキング
まずは、コロンボで特に人気の高い観光スポットを簡単に押さえておきましょう。
旅行口コミサイトなどでも上位に挙がる定番スポットを一覧にまとめました。
スポット名 | 特徴 | おすすめの層 | |
---|---|---|---|
1 | ガンガラーマ寺院 | コロンボ最大級の仏教寺院。仏像や骨董が並ぶ見応え十分の寺院 | 文化・歴史好き/写真好き |
2 | ジャミ・ウル・アルファー・モスク(レッドモスク) | 赤と白の市松模様が美しいイスラム教寺院。外観がフォトジェニック | SNS映えスポット巡り |
3 | ゴールフェイス・グリーン | 海岸沿いの緑地公園。夕陽と屋台グルメ、地元の憩いの場 | リラックスしたい人/家族連れ |
4 | コロンボ国立博物館 | スリランカ最大の博物館。歴史的工芸品や仏像を多数展示 | 文化・歴史好き |
5 | 独立記念ホール | 独立を記念した石造建築の記念堂。周囲は公園として整備 | 文化・歴史好き/散策好き |
6 | ダッチホスピタル(旧蘭貿易病院) | オランダ統治時代の建物を再利用した商業施設。レストランやショップが入居 | グルメ・買い物好き/歴史好き |
7 | ロータスタワー | 高さ約350mのロータス(ハス)の形をしたタワー。展望デッキから市内を一望 | SNS映え/夜景好き |
8 | ペター市場(旧市街) | コロンボ旧市街の活気あるマーケットエリア。雑貨や食品が所狭しと並ぶ | ローカル体験/写真好き |
9 | マウントラビニア・ビーチ | コロンボ郊外のビーチリゾート。穏やかな海と老舗ホテルで有名 | リゾート志向/家族・カップル |
10 | ケラニヤ寺院 | コロンボ近郊の由緒ある仏教寺院。仏伝壁画や年初の祭礼が見どころ | 文化・歴史好き/寺院巡り |
上記のように、寺院やモスクなどの宗教施設から海辺の公園、博物館やマーケットまで、多彩なスポットがランクインしています。
それでは次に、読者の関心に合わせてSNS映え、文化・歴史、リゾート・癒しの3つの視点から、コロンボの観光地を詳しく見ていきましょう。
SNS映え重視のあなたに!コロンボのフォトジェニックスポット

▲コロンボ旧市街にあるジャミ・ウル・アルファー・モスク(通称レッドモスク)は、独特の赤白模様が映える人気フォトスポット。 オールド・ピッタ地区に位置し、周囲の雑踏に溶け込みながらもひときわ目を引く外観です。
1909年建立の歴史あるモスクで、遠目にも美しいその姿から観光客の人気ランキングでも常に上位に挙がります。内部は基本的にイスラム教徒以外立ち入りできませんが、外観を見るだけでも訪れる価値十分です。周辺のペター市場と合わせて散策すれば、色鮮やかな写真が撮れるでしょう。
ロータスタワー(コロンボ・ロータスタワー)
近年コロンボで話題のロータスタワー(Lotus Tower)は、2019年に完成した高さ約351mのタワーです。

その名の通り、蓮の花を模したユニークなデザインで、夜間にはLEDライトでカラフルにライトアップされるため、まさにSNS映え抜群です。
展望台からはコロンボ市街地とインド洋を360度見渡すことができ、特に夕暮れ時の眺望は息をのむ美しさです。南アジアで最も高い自立式タワーとも言われ、ランドマークとしても象徴的存在になっています。
シーマ・マラカヤ寺院(ベイラ湖の水上寺院)
ベイラ湖のほとりに浮かぶように建つシーマ・マラカヤ寺院は、ガンガラーマ寺院の分院として有名な小さな寺院です。湖上に張り出した青い屋根と白い仏像が並ぶ光景はとても絵になります。

建築家ジェフリー・バワが再建を手掛けたことでも知られ、昼間は静寂な雰囲気ですが、夜にはライトアップされ幻想的な写真が撮影できます。湖に映る寺院の姿は、コロンボ市内とは思えないほど神秘的で、観光客にも人気の撮影スポットです。
ペター市場(コロンボ旧市街)
コロンボでインスタ映えする日常の一コマを切り取るなら、旧市街ペター(Pettah)のマーケット地区が外せません。

露天が立ち並ぶ商店街では、色とりどりの果物やスパイス、雑貨、布地などが溢れ、写真好きにはたまらない被写体の宝庫です。
狭い路地をトゥクトゥク(三輪タクシー)がすり抜け、人々の活気ある掛け声が飛び交う様子は動画映えも◎。おすすめは午前中の早い時間に訪れて、市場が最も活気づく様子を収めること。
ローカル感満載の風景は、日本では体験できないエネルギッシュな魅力に溢れています。
SNS映えスポット巡りでは、以上のようなカラフルでユニークな景観を楽しめます。続いては、コロンボの文化や歴史をじっくり味わいたい方向けのスポットを見ていきましょう。
文化・歴史好きにおすすめのコロンボ観光スポット
ガンガラーマ寺院
コロンボ観光で文化・歴史の象徴的存在と言えば、真っ先に名前が挙がるのがガンガラーマ寺院(Gangaramaya Temple)です。

市内最大規模の仏教寺院であり、境内には大小様々な仏像や仏教遺物が所狭しと並べられています。伝統的な建築様式とビクトリア様式が融合した独特の本堂は一見の価値ありです。
また寺院内はちょっとした博物館のようで、アンティークの車や時計、宝飾品まで展示されており、寺院の枠に留まらない多様性を感じられます。
2月の満月祭(ナワム・ペラヘラ)では象の行進や煌びやかな衣装が披露され、多くの参拝客と観光客で賑わいます。スリランカの信仰文化と歴史を肌で感じられる必訪スポットでしょう。
スリランカ国立博物館
1877年に開館したコロンボ国立博物館は、スリランカの歴史と文化を総合的に学べる最大の博物館です。

イギリス統治時代のコロニアル様式の建物自体が歴史的遺産であり、中に一歩入ると天井の高い展示室に古代から現代までの貴重なコレクションが並びます。
特に見逃せないのはキャンディ王国最後の王の玉座や王冠、国宝級の仏陀像コレクションです。スリランカの各時代の工芸品、美術品、考古遺物が系統立てて展示されており、島国スリランカの歩みをじっくり辿ることができます。
展示説明は英語表記も整っているため、日本人でも比較的理解しやすいでしょう。涼しい館内はコロンボの暑さを忘れて過ごせるスポットとしてもおすすめです。
独立記念ホールとヴィハーラマハーデヴィ公園
スリランカ独立の象徴である独立記念ホールは、1948年の独立を記念して建てられた石造りの大ホールです。

キャンディ王朝の王座の間を模した伝統建築で、天井を支える柱や彫刻が荘厳な雰囲気を醸し出します。
ホール内には独立の父・初代首相セーナーナーヤカ像が鎮座し、当時の歴史に思いを馳せることができます。周囲はヴィハーラマハーデヴィ公園(旧ビクトリア公園)として整備され、市民の憩いの場にもなっています。
緑豊かな公園には噴水や巨大な黄金の仏像もあり、散策しながら植民地期の旧市庁舎やコロンボ市立美術館など周辺の歴史的建造物も併せて見学できます。喧騒から離れてゆったり過ごせるスポットとしても魅力です。
フォート地区のコロニアル建築巡り(旧日本大使館・旧国会議事堂など)
コロンボ港に近いフォート地区(Fort)は、その名の通りかつてポルトガルやオランダが要塞を築いたエリアで、英国統治時代のコロニアル建築が数多く残ります。
現在はビジネス街となっていますが、赤レンガ造りの旧オランダ時代の建物や、バロック様式の重厚な建築を外観から楽しむことができます。
見どころとしては、かつての日本大使館として使われたスリランカ鉄道本部ビル、イギリス統治期の銀行建築群、旧国会議事堂(現在の大統領秘書館)などがあります。
中には内部見学できない建物も多いですが、街歩きをしながら外観を眺めるだけでも雰囲気十分です。
エリア内のダッチホスピタル(旧蘭貿易病院)はオランダ時代の病院跡を改装したショッピング&ダイニングスポットで、歴史を感じる中庭での食事も楽しめます。
フォート地区は新旧入り交じる街並みの中で、スリランカの歴史の断片を垣間見ることができるでしょう。

▲スリランカの名物料理「エッグホッパー」(中央の薄い生地に半熟卵が乗ったもの)。
カレーと一緒に朝食で提供されることが多い。 コロンボでは文化探訪の一環として、スリランカ料理もぜひ味わいたいところです。
写真は代表的な米粉発酵生地のクレープ「ホッパー」に卵を落としたもので、ほんのり甘い生地とスパイシーなカレーが絶妙なハーモニーを奏でます。街中には地元客で賑わう食堂や屋台があり、カレーやコットゥ・ロティ(ロティを刻んで炒めた料理)、ライス&カリーなど多彩な郷土料理を楽しめます。
特に夕方のペター市場周辺では屋台が立ち並び、軽食のパニプリやフレッシュジュースを片手にローカルフードを堪能するのもおすすめです。食文化を通じて現地の暮らしに触れられることも、コロンボ観光の醍醐味の一つと言えるでしょう。
コラム:コロンボからスリジャワワルダナプラコッテに首都が移された経緯
コロンボを首都だと思っている方が多いかと思いますが、首都はスリジャワワルダナプラコッテです。

独立後のコロンボは人口・行政機関・港湾商業が一極集中し、1970年代には深刻な交通渋滞とオフィス不足が顕在化していました。
政府は「行政機能を郊外へ移し、市中心部を経済・金融ハブとして再開発する」都市計画を立案し、1977 年にスリジャワワルダナプラコッテ(以下コッテ)を新行政首都に指定しました。
首都の選定基準は以下です。ほぼコロンボといっても差し支えない距離ですね。
地理的バランス
コロンボ中心部から 8 km、既存インフラを活かしながら用地を確保できる中距離立地。
国土防衛・治水上の安全性
周囲を湿地と湖が囲む天然の壕地形で、テロ・暴動・高潮への備えを強化。
歴史的象徴性
15–16 世紀のシンハラ王朝旧都を再興し、植民地都市コロンボとの差別化を図る文化的メッセージ。
都市再開発の起爆剤
コロンボ市街の高付加価値化を進め、用地逼迫を解消するための“土地の空け渡し”政策。
リゾート・リラクゼーション派におすすめ:コロンボで癒し体験
海辺のリゾート気分とホテルステイ
コロンボは大都市でありながら、海岸沿いで南国リゾートの雰囲気も味わえます。
市内中心部の海沿いに広がるゴールフェイス・グリーンは、地元の人々が夕涼みに訪れる芝生エリアで、観光客にとっても開放的な散策スポットです。
夕暮れ時にはインド洋に沈む美しい夕日を眺めながら、屋台で売られるisso vadai(エビのせ豆粉揚げ)などのスナックを片手にのんびり過ごすことができます。
周辺には格式あるゴールフェイス・ホテルや高級ホテルが建ち並び、海を望むバーやテラスで優雅なひとときを過ごすのもおすすめです。

▲日没前のゴールフェイス・グリーンでは、地元家族連れが凧揚げを楽しむ姿も見られる。
奥に見えるのはコロンボの高層ビル群。 さらに少し足を伸ばせば、コロンボ郊外のマウントラビニア・ビーチもリゾート志向の旅行者に人気です。
コロンボ中心から車で30分ほど南に行くと辿り着く白砂のビーチで、穏やかな波と開放的な海岸線が広がります。海水浴やビーチでの日光浴を楽しめるほか、海沿いの老舗ホテル「マウントラビニア・ホテル」でのアフタヌーンティーは優雅な時間を演出してくれるでしょう。

コロンボ滞在中でも、ちょっとリゾート気分を味わいたい時にぴったりのスポットです。
極上のアーユルヴェーダ体験
南アジア伝統の癒しと言えばアーユルヴェーダ。スリランカは古来よりアーユルヴェーダが盛んで、心身をリフレッシュさせる施術を体験できます。

コロンボ市内や周辺にもアーユルヴェーダスパが多数あり、ハーブオイルを使った全身マッサージやシロダーラ(額にオイルを垂らす療法)など、本格的なトリートメントを気軽に受けられます。

▲コロンボ市内のマーケットで見かけたアーユルヴェーダ用のハーブやスパイス。伝統医学で使用される素材が所狭しと並ぶ。 日本人旅行者に人気なのは、老舗のシッダレーパ・アーユルヴェーダ・スパや高級ホテル内のスパ施設です。
カウンセリングを受け、自分の体質(ドーシャ)に合わせたオイルや薬草を調合してもらえるので安心です。施術後は身体が芯から温まり、旅の疲れも一気に解消されるでしょう。
時間がない場合でも、30分~1時間程度の部分マッサージやハーバルボール温熱療法などを体験可能です。コロンボで観光を楽しんだ後は、アーユルヴェーダの癒しで心と体にご褒美を与えてみてはいかがでしょうか。
コロンボのおすすめのホテル
コロンボは観光スポットであるとともにバンダラナイケ国際空港にも比較的近く、旅の拠点となる場所です。


そのため、羽を休める場所も重要になってきます。ホテルについては以下の記事で詳しく解説しています。

上記の記事で紹介したホテルを「総合評価」「価格」「快適さ」「立地」の観点で5段階評価し、それぞれの特徴をまとめました。旅行の目的や予算に合わせて比較検討してください。
ホテル名 | 価格 | 快適さ | 立地) |
---|---|---|---|
シャングリ・ラ コロンボ | ★★☆☆☆ 高額 | ★★★★★ | ★★★★★ |
シナモングランコロンボ | ★★★☆☆ 適正 | ★★★★★ | ★★★★☆ |
ザ・キングズバリー | ★★★☆☆ 適正 | ★★★★☆ | ★★★★★ |
タージ サムドラ コロンボ | ★★★★☆ 割安 | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
ティンタジェル コロンボ | ★★★☆☆ 適正 | ★★★★★ | ★★★☆☆ |
レジデンスバイウガ | ★★★☆☆ 適正 | ★★★★★ | ★★★★☆ |
ジェットウィング C7 | ★★★★☆ 割安 | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
グランベルホテル | ★★★★★ 格安 | ★★★★☆ | ★★★★★ |
ゴールフェイスホテル | ★★★★☆ 割安 | ★★★☆☆ | ★★★★☆ |
マリーノビーチコロンボ | ★★★★★ 格安 | ★★★★★ | ★★★★☆ |
マウントラビニアホテル | ★★★★★ 格安 | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ |
※価格の★は星が多いほど「安い」(コストパフォーマンスが高い)ことを示しています。例えば価格★★★★★は同クラス他ホテルと比べ非常に安いことを意味します。
まとめ
コロンボはインスタ映えする近代的なスポットから、歴史を感じる寺院や博物館、さらに海辺のリゾートエリアまで多彩な魅力を持つ都市。個人旅行でも十分に楽しめます。
人気観光スポットランキング上位には、ガンガラーマ寺院やレッドモスク、ゴールフェイス・グリーンなどがランクイン。旅行者の興味に応じて、写真映え重視・文化探訪・リゾート体験といったテーマ別の巡り方がおすすめです。
異国情緒と現代性が混在するコロンボは、初めて訪れる方にも新鮮な驚きと発見を与えてくれるはずです。本記事を参考に、ぜひ自分なりのプランでコロンボ観光を満喫してください。南国の温かな人々と魅力あふれる街並みが、皆さんを歓迎してくれることでしょう。旅の安全と充実をお祈りしています!